イタリア車といえば、数々の銀幕やアニメに登場するデザイン性の高い高級車。同時に電気系統でのトラブルの多い車としての不名誉な評判も少なくありません。たしかに往年の名車では「窓が開かない」とか「何度直しても方向指示器が壊れる」などといった問題も良く聞きますが、最近のイタリア車ではこういった問題も払拭されています。

イタリア車の最大の魅力はデザインではなくエンジンである、というのがイタリア車通の弁であります。心地よく響く低音がエンジンをこよなく愛する人を惹き付けてやまず、またその荒削りなイメージすらあるエンジンが、新たなイタリア車信仰者を作り続けています。あるいは憧れのスポーツカー「フェラーリ」、イタリアの最高級車「マセラティ」はイタリア車好きでなくとも一度は乗ってみたい車として不動の人気を誇っています。

日本車などはドライバーの技術を車の性能がカバーしてくれるので運転の技能について議論する必要はありませんが、運転する人が積極的にかかわることで気持ちよく動くのがイタリア車。オーナーの誰もが「運転していると楽しい」と口を揃えて言うからには、車好きなら一度は乗っておかねばならない輸入車です。高級スポーツカーはセカンドハンドであってもかなり価格が張りますが、日本でも人気のあるイタリアの大衆車とも言われるフィアットなら誰でも手の届く価格の車両があるものです。

大衆車といってもイタリア車の遊び心のあるデザインやエンジンは健在、インテリアにまでオリジナリティと遊び心に溢れていますから、毎日の足として家族全員で楽しめるのは間違いありません。あるいはアルファロメオなら「じゃじゃ馬」とも評されるエンジンで、日々の移動手段としての車内で過ごす時間を心躍る時間にしてくれることでしょう。イタリア車に乗るには、故障なども含めてその車を心から愛せることが最低条件。購入前には価格や車の性能だけでなく、この条件についてもしっかり検討を行いましょう。